2013年4月29日月曜日

三岐鉄道


三岐鉄道三岐線・北勢線に乗ってきました。

営業キロ(片道): 三岐線(近鉄富田~西藤原)26.6km
         北勢線(西桑名~阿下喜) 20.4km

三岐線の特徴: 沿線に太平洋セメントの工場があり貨物輸送を行っている。このため各駅で貨物車両をたくさん見かける。終点の西藤原駅に、開業時に活躍していたSLが保存されている。1931年開業。

北勢線の特徴: 線路の軌間が762mmのナローゲージ(近鉄やJRの線路と比較すると、本当に狭いのがよく分かる)。このため車両幅も狭く、向かい合う席がかなり近い。終点の阿下喜駅の近くに温泉がある。近鉄からの事業譲受により、2003年4月から三岐鉄道として運行が開始され、2013年で10周年。

鉄道会社のHP: http://www.sangirail.co.jp/

三岐線と北勢線の両方で使える1日フリーきっぷが1000円で販売されています。全線往復するのであれば、フリー切符がお得です。

まず、近鉄で近鉄富田まで行き
近鉄富田→西藤原
 SLを見ながら遅めの朝ごはん
西藤原→近鉄富田→桑名→西桑名→阿下喜
 温泉でのんびり
阿下喜→西桑名
 
というプランを組みました。またしても日帰り入浴プラン。


三岐鉄道の近鉄富田駅(こう書くとなんだか変ですが)は、近鉄の近鉄富田駅とつながっています。近鉄からそのまま三岐線に乗り換えてしまうと、写真の1日乗り放題パスが買えません。このパスを買うには、まず、近鉄富田駅の三岐鉄道側の改札にいったん出て清算し、窓口で買います。


9:42 近鉄富田発。


運転席。


古銭がつるしてあります。お守りでしょうか。


発車してしばらくは、のどかな田んぼや麦畑が続いています。田植えも行われていました。


が、西藤原に近づくにつれ、こんな貨物や、


あんな貨物や、


本当に終点に向かっているのだろうか?という風景が現れて興味深いです。


10:29 西藤原駅到着。


この先は行き止まりです。


駅舎はSLをモチーフにしたデザインで、待合室、トイレ、郵便局などが入っています。


駅のすぐ横は公園になっていて、古い列車が保存されています。こちらは開業時に三岐線で活躍していた、E101型蒸気機関車 E102号機です。


こちらはDB25号機です。


DB25号機についての説明をよくよく読んでみると、すごい車両であることが分かります。


公園内はミニ鉄道(ウィステリア鉄道)も走ります。


公園内にはもうひとつ、次の北勢線に乗るのが楽しみになるものが展示されています。上から、北勢線、三岐線、近鉄線の線路幅です。どれだけ狭いんだ、北勢線!



SLを眺めながらおにぎりを食べ、元来た道を戻ります。10:51 西藤原発。


近鉄富田→近鉄桑名は近鉄で移動です。三岐鉄道とは別に料金がかかります。
11:55 近鉄桑名着。乗り換え時間は10分ですが、北勢線の西桑名駅は桑名駅から離れているので、ゆっくり歩いていると結構ギリギリです。見えてきました黄色い電車。


なんか狭い。


なんか狭い。


12:05 西桑名発。なんか狭い。


足元はこんな感じです。大柄な人なら向かい側の座席に足が届いてしまいます。この狭さを逆手にとって、北勢線では車内で妙齢の男女がご対面できる婚活トレインを走らせています。


現在、北勢線10周年記念として、これまた狭さを逆手に取った記念切符が発売中です。線路幅と同じ762mmの、切符にしては長ーい切符です。


13:05 阿下喜到着。


徒歩5分のところにある、「阿下喜温泉あじさいの里」へ。源泉かけ流し、露天風呂にテレビつきの、いままで鉄の旅で立ち寄った温泉のなかでもかなりグレードの高い温泉です。


露天風呂で、ある女性とお話しました。その方は1日おきに、自宅から自転車で30分かけてこの温泉に通っているとのこと。なんと77歳。温泉パワーなのか、お肌はまっしろスベスベでした。なんだか元気をもらいました。


温泉内には食堂、お昼寝コーナー、フィットネスセンターまであります。


さんざんお風呂に入って昼寝して帰りました。16:06 阿下喜出発。帰りは、発車ぎりぎりになって乗ってきた、部活の試合帰りの女子中学生で車内は満員御礼になりました。北勢線の狭さと中学生の青春爆発っぷりを存分に味わって帰りました。

2013年4月28日日曜日

大阪観光ガイドとPopinCookin

京都散策の翌日、学会のために京都に来ていたデンマーク人の知人Lと一緒に大阪へ行きました。Lはまだ幼い3人の息子を育てる子持ちのママで、デンマークの家族に子どもを預けて初来日しました。大阪へ行った目的はショッピングです。ショッピングだけなら京都でしてもいいのでは?と思いましたが、京都とは全く違う街に行ってみたいとLはいうので、京都からすぐにいける大阪にしました。

私は大阪に詳しいわけでもなんでもないのですが、何度か大阪駅周辺には行ったことがあるので、ショッピングなら大阪駅周辺でできるだろう・・・と、安易に考えていたのが間違いでした。Lが行きたい店は、デパートではなく、もっとピンポイントだったのです。

京都から大阪へ向かう列車の中で、Lは言いました、「まず、『まんだらけ』に行きたい。」と。

・・・ま、まんだらけ???

Lは、持っていた日本のガイドブックを見せてくれました。そこには確かに大阪の『まんだらけ』が簡易地図つきで載っていました。デンマーク語のガイドブック、しかも大阪のガイドブックではなく日本全国のダイジェスト版なのですが、サブカル関連の情報はかなりピンポイントで詳しく載っているのです。これには驚きました。

スマホのおかげで無事、梅田のまんだらけへ行くことができました。スマホが無かったらどうなっていたのでしょうか。交番に行って、まんだらけの位置を真剣に聞いたのでしょうか(笑)。

Lはここで、以下のようなことをしていました。( )内はLの感想・つぶやきです。Lは特にサブカル好きではないですが、つぶやきを聞いていると、ああ、なるほどなと思いました。

・息子達のために、中古のポケモンカードを購入
 (→ デンマークのおもちゃ屋でポケモンカードを買うと少量で高い。)

・息子達のために、ウルトラ怪獣の人形(こういう系)を適当に購入
 (→ こういう系のおもちゃはデンマークにもある。ただ、安いものは質が悪い。当然子どもはウルトラマンを知らないが、他の子が持ってないものを持つことをおもしろがる。)

・コスプレ用のかつらを試着
 (→ 単に興味本位。デンマークにも最近コスプレイヤーが増えているので、いっぺんやってみたかった。)

・ひたすら散策
 (→暗くて狭いところに、ひしめくようにいろいろなものが置いてあるお店がおもしろい。)


続いてLと行ったのは、阪急百貨店のデパ地下です。「おべんとう」が食べてみたかったそうです。そういえば確かに、デンマークで持ち帰りの外食といえば、マック、ピザ、サンドイッチなどの単品が主でした。お弁当のようないろいろなおかずが入っている持ち帰りの外食は、パーティのケータリングサイズになってしまいます。1000円程度で買えて、丈夫な箱つきで、どこかに持ち運んで行儀よく食べられるおべんとうは、日本ならではかもしれません。陽射しが強かったので、外へは行かず、阪急百貨店のイベントステージ(イベントを見ながら食事をとることができる)で座って食べていました。Lはとんかつ弁当をとても気に入っていました。

続いて無印良品へ。ここで買いたいものは、旦那さんと弟用の「安くて質のいいシャツ」でした。質がいいといっても、形状記憶が入っていればそれでOKなのですが。紳士服店やユニクロに行けば、さらにハイテクなシャツが買えるのかもしれませんが、無印良品は北欧にもいくつか店舗があるので、Lも店を知っていて安心だったようです。そういえば、デンマークの服屋にも形状記憶のシャツはありましたが、量販店で安く買うものというよりも、高級品のイメージだったような。

最後にLは、「ぽっぴんくっきんが買いたい!」と言いました。

・・・ぽ、ぽっぴんくっきん???

はて?と私が首をかしげていると、
「粉を水に溶かして、アイスやハンバーガーみたいな形が作れる、で、食べられる。」
と言うので、スマホで調べてみました。

このとき、私は初めてポッピンクッキン(PopinCookin)の存在を知りました。ポッピンクッキンは、私もかつて遊んだ(今も遊びますが・・・)「ねるねるねるね」の進化型お菓子だったのです。

しかし残念、大阪駅前には歩ける範囲にスーパーマーケットがない!ということで、Lの最後の願いは叶えてあげられず、Lとともに泣く泣く大阪を後にしたのでした。これが名古屋だったら、駅前にマックスバリュがあったのに・・・(名古屋は大きな都市ですが、名古屋駅前は東京や大阪と異なり一般的な住宅地があるので、スーパーマーケットもあるのです)。

というわけで、Lを無事に東京行きの新幹線へ乗せ、私も帰路につきました。
言葉が通じるか云々の前に、時間がない中でも、彼女の希望を事前にもう少ししっかり聞いておくべきだったと後悔しました。言葉は、話しているうちにどんどん思い出したので何の問題もなかったのです。だから余計に希望が叶えられなかったことが悔しかったです。それに、やはりガイドは自分が知っている街でしたほうが、自分も動きやすいと分かりました。多少交通費がかさみますが、メリットデメリットを明示した上で、地元の名古屋へ行くことをLに提案してもよかったなと思いました。

さて、気になるのがPopinCookinです。翌日、スーパーに買出しに行った際に、ひとつ買ってみました。

一箱250円もするのですね。お菓子コーナーに群がる子ども達の脇で、どれにしようかアラサーおばさんは真剣に悩んでしまいました。結局、寿司にしました。


外袋がお皿になります。


「ねるねるねるね」よりも袋の数が多い!


基本は粉に水を足して、混ぜる作業の繰り返しです。写真はシャリの製作段階。


中央の黄色はたまご、赤はマグロです。左のオレンジはイクラ製作B液。


左下のイクラ製作B液をスポイトでとり、透明な「イクラ製作A液」中に落とすと、イクラができます。


イクラ用の、のり。チューイングキャンディのようなものです。


手で引き伸ばします。長さガイド付き。親切です。この親切さがJAPANクオリティかと。


下準備ができたので、寿司を製作していきます。


マグロ完成。


イクラ完成。


あまった具はちらし寿司にします。


なんだろう、この達成感。


醤油もある徹底ぶりです。ちなみに寿司も醤油も、フルーツゼリーのような味です。寿司なのに、甘い・・・。


ということで、Lの息子達のために、このPopinCookinシリーズをデンマークに送ろうと思います。JAPANクオリティらしく、作り方の簡単な翻訳を入れて。

2013年4月26日金曜日

京都

京都の学会に来ていたデンマーク人の友人に会うため、京都へ行ってきました。せっかくなので、会う前に、京都でいちばん好きな場所をひとりで散歩しました。

哲学の道の起点、若王子神社の近くにある「叶 匠壽庵 京都茶室棟」。私が高校2年生のとき、京都を初めて一人で旅行した時に行ったお店です。


あえてこのお店に行ったのには理由があります。当時の私は粋がって、京都に行ったらお抹茶をいただいてみたいと思っていました。しかし、お茶の作法も分からなければ、正座も長くできませんでした。なんとかならないものか?と考えていたところ、図書館で見た京都のガイドブックに、このお店が乗っていました。「お客は椅子に座ってお茶をいただける」という一言に、これなら私でもいけるかもしれないと思ったのでした。今思えば、お茶を出してくださる亭主に失礼な話なのですが・・・。そんな失礼な高校生の私にも、亭主は見事なお点前を見せてくださり、何も分からなかった私にお菓子のいただき方、お抹茶のいただき方をそっと教えてくださりました。


あの茶室はどうなったのだろう?と、17年ぶりに再び暖簾をくぐってみました。
残念ながら、今日はお点前の担当の方がお休みで、お茶は点て出しになりました。でも、あの頃と変わらないお茶室に通していただけました。


お店を出て、哲学の道を銀閣寺方面へのんびり歩いていきました。


道沿いの喫茶店の看板に、本物の猫がぎっしり詰まっていました。


哲学の道は、近所の高校生の部活走りこみコースでもあるようです。


しばらく歩いていくと、道の対岸にいた犬と目が合いました。おたがい目が放せない状態になったので、これは犬をハグしに行かなければ…と、なんとなく対岸に渡ると、「ギャラリー花いろ」がありました。お寺の持ち物のギャラリーです。



この日は「京の染 紀田秀夫展」が開催中でした。たまたま延長開催していたため、運よく私は、染物の世界を少しだけ、紀田氏ご本人から教えていただくことができました。

犬よ、いい出会いと経験を運んでくれてありがとう(?)。


気に入って買ってしまった、染めのくびまき。境目のない色の変化がとてもきれいです。

2013年4月10日水曜日

本日のいけばな

自由花

ガーベラとフトイには針金がはいってます。
のびやかに。

2013年4月4日木曜日